山梨県 昭和測量(株)

山梨地球科学研究所

山梨地球科学研究所

研究所だより 創刊号2014年6月-【フォッサマグナの今昔】【湖水伝説】

研究所だより 2号 2014年10月-【御嶽山の噴火と、いつ噴火してもおかしくない富士山】【無人航空機を用いた空撮技術の活用】

研究所だより 3号 2015年1月-【富士山の山としての特異性】【富士川舟運と信玄堤~釜無川の治水・利水の視点から~】

研究所だより 4号 2016年4月-【山を削って盆地を埋める】【富士山の雪のルーツとなだれ災害】

研究所だより 5号 2017年3月-【山梨の石から読み解く地域の自然】【青木ヶ原の「玄武岩溶岩」】

研究所だより 6号 2017年7月-【岩殿山はミニヒマラヤ?】

研究所だより 7号 2018年3月-【八ヶ岳は富士山より高い山だった?】【七里岩の環境と歴史資産】

研究所だより 8号 2018年9月-【雨 畑 硯 - 硯はなぜ黒いか -】【北海道胆振東部地震と山梨県内の活断層】

研究所だより 9号 2019年4月-【桂川を流れ下った溶岩流と火山泥流 - 想定外をなくそう -】

研究所だより 10号 2020年4月-【昇仙峡にも硯(すずり)の原石が分布】【霞堤の歴史的評価】

研究所だより 11号 2021年1月-【山梨の海 - 昔々、山梨にも海がありました -】

研究所だより 12号 2022年1月-【断層から探る温泉の成り立ち】【弘法芋(石芋)と温泉】

研究所だより 13号 2022年8月-【氷河地形と気候変動 - 現在は氷河時代です -】

研究所だより 14号 2023年2月-【南の海からやってきた御坂山地 ~枕状溶岩から探る~】【富士川舟運と天神ヶ滝】

研究所だより 15号 2023年11月-【日本百名山の岩石 in 山梨県 (その1)】

研究所だより 16号 2024年7月-【金峰山信仰と御嶽道】【甲府盆地に広く分布している火砕流 ~火砕流は富士山だけではない~】

 

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東日本大震災が日本社会に与えた衝撃は大きく、今まで当然のように考えられてきた自然と人間社会の共存のあり方では、対応が困難あるいは無理であることが、広く認識されるようになってきました。

社会基盤構築など多くの点で、新たな見直しや工夫が迫られている状況にあります。

1990年代後半頃から現在に至るまでにも、日本社会において例えば公共事業等の合意形成や事業の進め方において、改善や工夫が凝らされてきていますが、具体的な展開として産・官・学の協力体制によって、社会の重要なプロジェクト事業も実施されるケースが多くなってきています。

こうした状況と社会の要望を踏まえ、高い技術・知識を有する専門家集団が、横断的に融合して、問題の対処・解明にあたることは、現在の社会には必須の状況にあります。

この視点から、この度私達は新たに、山梨地球科学研究所を立ち上げた次第であります。

所長 輿水 達司

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社会資本の整備や国土の安全、環境の保全等を図るために、地球科学分野を中核として広く社会に貢献する事を目指しています。

そのため、時代のニーズを先取りする基礎研究や他の科学・工学分野との横断的・融合的取り組み、科学技術の情報の一般向け周知等について積極的に推進してまいります。

具体的には、陸水科学・地質学・地理学・情報科学・生態学等の地球科学の広範な分野における高い技術能力を備えたメンバーによって構成されています。

私達は、分野横断的な科学的な対応能力を備え、規模の大小を問わず社会的ニーズへの合理的かつ効果的な貢献ができるよう努めます。

地球科学の構成要素と研究対象分野

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  • 地形・地質・地下水に関する研究
  • 自然災害および防災に関する研究
  • 環境問題に関する研究
  • 他機関との共同研究
  • 講演会
  • 出張授業
  • 野外観察会
  • 地形・地質・地下水に関する事業
  • 然災害および防災に関する事業
  • 環境問題に関する事業
  • 産学共同事業

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3Dレーザースキャナー計測(富士山 雪代災害の事例)

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雪代(ゆきしろ)とは、富士山などで春の雪解け時期に地盤の凍結・融解による土石流現象です。歴史的にみれば、人命を失う大災害も発生しています。この雪代災害発生メカニズム解明の手法として、3Dレーザースキャナー計測による地形解析を行いました。上図が雪代現象の地表面の3D画像です。

この3D計測は、富士山に限らず急斜面で観測対象に接近が困難な地域においても、安全に計測できるなどの利点から、災害対策の検討をはじめ広範な地球科学・土木地質学などに応用ができます。

災害史年表および災害史マップの作成

防災対策として、過去に発生した災害事例を地域毎に把握することの重要性が近年注目されています。

下図の事例では、地元の文献を基に災害史年表を作成し、その上で災害事例を地図上に表記し、地域の災害特性の把握を容易にしています。

また、風水害については、しばしば富士川本流に集中的に発生しており、下図下の写真のように万栄橋が流出する被害もありました。

この付近には、白鳥山の大規模斜面崩壊による甚大な被害も、重要な災害記録として挙げられます。

地域の災害史を歴史的に整理し、ハザードマップに反映させることは、減災対策には必須となります。

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写真は昭和57年豪雨時の橋梁流出の状況   (山梨日日新聞より抜粋)

お気軽にお問い合わせください。 TEL 055-235-4448

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